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ハトムギの資料を集めています。

                     鳩麦に関する知識を順次追加して行きます。

 ハトムギ薬湯
          のすすめ


はとむぎ薬湯

神経痛、リューマチ、腰痛、健胃、美肌などに効果があり、継続が望ましい。

使い方
1、はとむぎを網袋などに入れる。
2、お湯張り前後に浴槽に入れる。
3、入浴後、引き上げる。
 *4〜5日使えます。
  お湯が褐色になった頃が効果大。
  通常2〜3日目。
はとむぎ薬湯

神経痛、リューマチ、腰痛、健胃、美肌などに効果があり、継続が望ましい。

使い方
1、はとむぎを網袋などに入れる。
2、お湯張り前後に浴槽に入れる。
3、入浴後、引き上げる。
 *4〜5日使えます。
  お湯が褐色になった頃が効果大。
  通常2〜3日目。


*** はとむぎの知識 ***
イネ科の1年草で草丈は1メートル位になります。
中国南部からインドシナ半島、熱帯アジヤ原産で、古くに日本に渡来しました。現在全国で栽培されている1年草です。  
ハトムギの、茎は数本そう生して分岐し、色は緑色をしています。葉は互生して、長さ30〜60センチ、巾2〜4センチの細長い披針形、先は尖っています。葉縁はざらついていて、葉の基の方は葉鞘となって茎を抱いています。
8〜9月ころの花は葉腋の軸に数個、穂状花序をつくります。下部の1つの雌花穂は変形した硬貨の葉鞘につつまれています。その中には3花が入っていますが、育つのは1花しかありません。
果実は花の咲いた後、苞が暗褐色の堅い果実状となって中にうすい果皮に包まれた種子を内臓しています。

ジュズダマ(イネ科)に非常に似ていますが、ジュズダマはこの苞が琺ろう質で堅い点がハトムギと違います。
ジュズダマの根は川穀根(せんこくこん)といいます。リューマチ、神経痛、肩こりに煎用します。種子(川穀・せんこく)は、薏苡仁(よくいにん)の代用にします。
ハトムギは、古来「ショクムギ」「朝鮮麦」「唐麦」などと呼ばれていて「よくい」の漢名でした。
明治以降にハトが好んでその実を食べることから、ハトムギという名がつきました。
中国の古書の「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、「筋肉が異常緊張してひきつり、屈伸できないもの、関節炎、リューマチの疾患、疼痛のある身体マヒによい」とあります、「久しく服すれば強壮薬にもなる」と記載されています。
しかし、美肌やイボとり、母乳を増すという記載は漢方には無くて、古くに貝原益軒(かいばらえきけん)が、民間で行われていた療法を「大和本草(やまとほんぞう・1708)」に紹介したのが初めてです。

ハトムギは、古来「ショクムギ」「朝鮮麦」「唐麦」などと呼ばれていて「よくい」の漢名でした。
明治以降にハトが好んでその実を食べることから、ハトムギという名がつきました。




 

収穫
9〜10月頃に刈り採って、天日に干します。よく乾いたら脱穀します。
これを生薬で薏苡仁(よくいにん)と呼びます。
栽培
4月から6月ごろ、30センチ間隔で3粒ずつ種子をまいて、2センチくらいの厚さに土をかぶせます。1〜2週間で発芽します。麦の栽培と同様に肥料をあたえます。夏の盛りには1メートル程度に成長します。8〜9月ころに花が咲いて、10月ころに数珠球(ジュズダマ)に似た直径1センチほどの実が成りますので、その後にそれを収穫します。
果実と種皮をむいて天日で乾燥させます、乾燥したハトムギを殻を砕いてから弱火で炒ってから缶などで保存して必要なときに使用します。
砕いて炒ったものは、非常に香ばしい味のハトムギ茶を楽しめます。

利用
健胃、解熱、利尿、解毒の効果があり、慢性胃腸病、かいよう、下痢、リューマチ、神経痛などの痛み、水腫、こしけなどに効き目があり、イボとりや美肌保全にも内用します。
よくいにん10〜30グラムを1日量として、煎じてお茶を飲むように随時飲みます。

よくいにん60グラムを米と混ぜて煮て粥をつくり、毎日1回位は食べることにより、イボを治療することができます。
イボとりには、よくいにんを多めに煎じることが必要です。しかし、妊婦や便秘がちの人は煎服に注意する必要があります。

ハトムギには、成分コイクセラノイドがあり、腫瘍抑制作用が確認されていて、イボや肌の老化防止に肌の若さを保ちたい、若い女性には愛飲がいいと思います。
また、筋肉の異常緊張によるひきつり、疼痛性身体麻痺などや、母乳増進、整腸などにも効くとされています。
栄養成分には、たんぱく質、脂質、ビタミンB群、カルシウム、鉄分などが豊富に含まれています。

また、胃がん、食道がんに効くとされていて、蕃杏(ばんきょう・ツルナ)90グラム、ヒ シの実(果実)120グラム、薏苡仁(よくいにん・ハトムギ)30グラム、決明子(けつめいし・エビスグサ)12グラムを混ぜて煎剤として用いられています。



ハトムギの生理機能
ハトムギは、成人病撲滅の救世主か!
国立台湾大学教授 食品化学研究所所長 江 文章
ハトムギはイネ科一年生草本の植物で、ムギという名を持つが、ムギ類とは異なり、トウモロコシに最も近い穀物である。
ハトムギは、コメやムギよりもタンバタ質、脂質などを豊富に含んでおり、人間にとって必要な栄養素を多く含有している食品である。
古くから漢方薬として利尿、消炎、排膿、イポ、皮膚のあれ、サメハダ、リウマチ、神経痛、関節痛、関節の浮腫、糖尿病などに効くことから親しまれている。ハトムギ(漢方名ヨクイニン)は、薬食兼備の代表的な食物である。

本稿は、私の研究室において近年台湾産ハトムギを実験材料にして行った生理機能性の研究成果及び機能性食品の開発についてまとめたものである。

ハトムギのアレルギー低減化作用
近年食物によって引き起こされるアレルギー症状を呈する人が激増している。
食品アレルギーへの対応は、原因食物の除去が基本にある。しかし、卵、大豆、牛乳など三大食物アレルゲンを含んだ食品は、栄養学的に欠くことのできない食品のため、専門の医師や栄養士でも患者一人一人に合う除去食指導をするには難点があるらしい。したがって、アレルギー制御に有効な食品または食品関連素材の研究・開発が活発化している。
去年、本研究室が卵白アブルミンを腹腔投与したマウスを用いるモデルで、脱穀したハトムギ粉を混合した飼料を摂取させた後、マウス血清中の抗体値を測定した。
ハトムギを20%含んだ処理組は、ハトムギ含有率0%の組に比べて、抗体値は著しく低下した。この結果によって、適度のハトムギを摂取すれば、主として抗原抗体反応で起こる、気管支喘息、花粉症、アレルギー鼻炎、じん麻疹、アトピー性皮膚炎などの不快な症状を解消する効果が期待できるといえる。

ハトムギの血糖値及び血漿脂質低下作用
脳血管疾患症、心臓病、高血圧、糖尿病などの成人病の予防、改善に関与する食品開発が重視されつつある。
今まで発表された文献を整理してみると「ハトムギが動物実験モデルにおいて血糖及び血漿脂質低下作用がある」ことが示唆されているから、昨年国立成功大学付属病院において、高血脂症患者10名、非インスリン依存型糖尿病患者8名、健康人10名の志願者を対象にして、毎日精白粒ハトムギ100グラムを食事中摂取させ、4週間後に採血して分析した。
ハトムギを摂食する前の分析値に比べて、高血脂症患者の血漿トリグリセライド含量が著しく低下したし、糖尿病患者の血糖値も著しく低下した。その他に、高血脂症患者に対しては、総脂質、血漿コレステロールなどの含量も低下した。
ハトムギは実に成人病の救世主だと言えるだろう。
血漿脂質改善に関与する機能性成分は、まだ分からないが、血糖を低下させる有効成分は水溶性多糖類かもしれない。

ハトムギの抗ガン作用
日本でのガンによる死亡人数は年間20万人を超え、全死亡人数の約3分の1を占めている。この数は高齢化社会の深刻化にしたがってもっと増加することが予想できる。ハトムギに抗ガン作用が有ることは、中国伝統医学に記録されているし、荘氏の著書「ハトムギ健康法」にも書かれてある。しかし、科学的に研究し始めたのは1950年代からだと思われる。千葉大学の中山先生グループは、昭和31年以来200例余りの癌患者に漢方薬の煎剤を経口投与して、ハトムギ(ヨクイニン)に有効成分があることを発表した。
その後間もなく、抗ガン成分はコイクセノライドであると発表した。本研究室は、一昨年ガン細胞を腹腔投与するモデルで、自分で化学合成したコイクセノライドをマウスに腹腔投与した結果、無処置の組に比べて生命の延長は有意に長かった。
今年始めに、ガン細胞をマウス皮下注射するモデルに変えて、ハトムギを含んだ飼料で1ヶ月飼育した後、腫瘍の大きさと重さを測定した。
ハトムギを20〜40%含有した飼料を与えた組は、腫瘍の重さと大きさが共に有意に小さかった。
これはハトムギに新陳代謝を促す効果があることと、抗ガン作用があることを意味する。

今後の課題
ハトムギはたくさんの生理機能を持つが、その有効成分や働く機構については、今後詳しく検討する必要がある。
栄養成分は穀類では最も優れ、日常食品として用いられるべきで、ガンを恐れている人、女性できれいになりたい人などに是非おすすめしたい食物である。
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